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39年間健康体だった私が耳下腺癌と向き合うことに!がん発見の過程、治療、心と体の変化を綴ります。全がんの約0.2%しかない希少癌。情報が少ない!5年生存率45%のステージⅣだけど長寿の記録を作ってやる!

プロフィール

niyon(によん)

Author:niyon(によん)
関西在住アラフォー女です。
2014年突発性難聴を発症しブラック企業を退社。専業主婦を経て働こう!と資格を取った矢先に耳下腺がんが発覚。新型コロナ流行さなかの闘病は孤独でした。
手術後、夫のすすめで愛犬ソフィア(愛称ソフィにゃん)を飼い始めました。
もう10年以上続けているポイ活も継続中。

【耳下腺癌治療ヒストリー】はこちら

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チャレンジ精神を試される手術後生活

退院後、家のベッドで初めて横になった時の感動は今も忘れられません。
はぁぁぁぁぁぁというあの安堵感、あの幸せな感覚、リラックス感。
なんてことない普通のベッドなんですけどね。

退院後も頭を高くして上半身を少し起こし気味で寝てと言われていたので、高めの枕を頭と背中にも置き、相変わらず熟睡はなかなかできませんでした。何度も夜中に目が覚めますが、病院で寝るのと自宅ではリラックス度が全然違います。もちろん手術をした左側へは寝返りも打てないんですけどね。

ズキズキと傷の痛みがまだ続き、ロキソニンが手放せない中、顔面麻痺による生活への支障も色々ありました。

朝の洗顔や洗髪はチャレンジの時間です。
何しろ、左目のまぶたが動かない。閉じれない。
ずっと眠そうな感じ。でも開いてる。
いつも通りにすると、目にお湯や洗剤が入ります。だから流す時は細心の注意を払います。
1動作にとても時間がかかります。
今までシャワーなら10分ですませていたのに!とイライラしますが、どうしようもありません。
急ぐとお湯が目に入って痛いんです。
だんだんどの角度でシャワーをかければ目にかからないとか、手でどうガードしたらよいかを覚え、何とかできるようになっていきました。
濡れた髪を乾かす時も、気は抜けません。
片目を閉じれない(開いたまま)というのは不便なもので、濡れた髪が目に刺さったりするんですよね。
髪を乾かすだけなのに、痛っ!目に髪の毛がー!!目が目がー!ってなります(笑)。

その左目はなんと寝る時も開いているんです。
もちろん自分では閉じているつもりなんだけど、まぶたが閉じれないので、はたから見ると”片目だけ白目の状態”で寝てます。
↑自分で写真撮って確認。
見た感じ、すごく気持ち悪い顔です、、、。
起きてる間はすごく片目が乾燥するので、目薬も手放せませんでした。

そして生きる楽しみ、食事。
口があまり開かないので、自分の食事だけ具材をかなり小さめに切って作るようにしていました。
そう、自分で!
今考えると、ご飯作ったり洗濯したり、退院後結構すぐ家事をやってました。
こんな時くらいしばらく休ませてや...と思いましたが、しばらくいなかっただけで荒れてる自宅をどうしても放置できませんでした

↓枕カバーは裏返しで付けられてるし。
 
裏向けでファスナーよく閉めれたな、夫よ(笑)。
洗濯しただけ、えらいか。

ご飯は、小さく切った具材を口にねじ込む感じで入れて食べてました。
口が縦にほとんど開かないので、スプーン使っても食べ物がこぼれる。
もちろん落ちないように押さえた手も汚れます。
ティッシュを横にスタンバイしての食事時間でした。
少しづつしか食べれないので時間もかかります。
また今まで問題なかった弾力のあるお肉やイカなどが噛んでいるうちにあごがすぐ疲れるようになっていました。
途中で食べるのがきつくなる始末。
退院1週間後、焼肉屋に行ってホルモンのテッチャン(大腸)を食べた時はあまりにあごが疲れて1切れを噛む途中で力尽きてしまい、、、無理やり飲み込みました(笑)。ぜひご注意下さい。←顔も口も動かへんのに普通行かへんわ!
食べる物も、大きくないもの、硬くないものをチョイスするようになりました。

一番食べるのが難しいのはハンバーガーなど厚みのある物。
口が大きく開かないので、ネズミのように少しずつかじらないと食べれません。
しばらく食べないようにしようと決めました(笑)。

困ったのはお寿司です。
夫婦で気に入っているカウンターで食べるちょっといいお寿司屋さんがあって、年に2~3回、記念日なんかに行きます。
退院祝いに行こうと言われて、退院から2か月後くらいに行ってみました。←けっこうチャレンジャーです
お寿司は大好き、だけど食べれるかな?と不安をかかえつつ。

1貫が口に入るほど口が縦に開かないので、持ち帰りで買うお寿司や回転寿司では1貫を横に倒して口に入れていました。
横にすると何とか入ります。
一番の試練は、イクラやウニの軍艦!
横に倒さないと口に入らないけど、横にするとネタがこぼれてしまうという...もうどうしたらいいの状態
カウンターで握ってくれるいいお寿司屋さんではもちろん出てきます、ウニ、イクラ。
ちょっとこぼしながらも、手で押さえて何とかねじ込んで食べました(笑)。
食べてるところを大将になるべく見られたくなくて(じゃあ行くなよ)、かなり気を遣いながら。

こぼしたり口が汚れたりしてうまく食べれない、食べてるところを見られたくない、という思いから、手術後は外食ですごく気を遣うようになりました。
外食大好きなんだけど、ちょっと回数は減っていた気がします。
いや、コロナのせいかもしれないけど。
そしてなぜかお金貯まってない。なんでやろ

思うように口が開かず、口にうまく入らない、すぐこぼす...。
手術後は入院中からずっと食べることに大変さを感じていたので
退院直前、仲の良い友人がこんな贈り物をくれて、感動しました。
 
同じく耳下腺がん(腺様嚢胞がん)に罹患され、治療を受けてこられた元看護士の柴田さんが設立された会社「猫舌堂(ねこじたどう)」。こちらで開発された、とっても食べやすいスプーンとフォークを贈ってくれたんです!
 
これがほんとに使いやすい!
スプーンは幅が狭く、薄く、浅い平らなつくりなので、口にすっと入り、食べ物だけを口に残しスプーンだけをすっと抜けます。
フォークは先がとがっていないのに刺しやすく口の中で抜きやすい。

私の手術のちょうど3カ月ほど前に設立された会社なのですが、これを見つけてきた友人に驚き。
よく見つけてくれたよ、ほんと。

退院後、しばらくはこの2本に大変支えられました。
3年経った今は口も大きめに開くようになり普通のカトラリーが使えますが、このカトラリーは赤ちゃんや介護にも使えるなと思っています。

今は他にお箸やタオル、おしゃれなピンクゴールド色のスプーン&フォークも販売されています。
病気の有無に限らず、普通の食器だとちょっと食べにくいな、と感じている方、
ぜひ猫舌堂さんのWEBサイトをのぞいてみてください♪
ラッピングもお願いできるので、ギフトとしてもとっても良いと思います

代表の柴田さんは過去にがんノートにも出演されていたことを、つい先日知りました。
YouTubeではこの猫舌堂設立を始め、彼女自身のお話が色々聞けます。




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